本文へスキップ

「業種や職種を軸に、労働者を広く結集し、業界を相手に労働条件の向上を求めていく運動」を研究。

  









      

      ◆UP(2020.03.05)◆更新(2020.11.20)



  
  労働法律旬報』に掲載!
◇『労働法律旬報』(2020年5月下旬号、1960号、発行日 2020年5月25日、旬報社、
本体2,000円+税)誌に掲載された第8回例会報告(2020年03月01日開催)全文が本サイトで
読めるようになりました。


  
(2020.11.20)(クリックして)
[特集]「業種別職種別ユニオン運動」研究会(第16回)      全文PDFでUP
   『労働法律旬報』(2020年5月下旬号、1960号、発行日 2020年5月25日に掲載)


 


私学教員の現状とユニオン運動の展開(前半)


 報告者 大椿 裕子(大阪教育合同労働組合前執行委員長)
 司 会 原田 仁希(東京公務公共一般労働組合・首都圏青年ユニオン委員長)
 まえがき:(文責:木下武男)

 
 ◆まえがき:(文責:木下武男)
 
 三月一日に開いた研究会例会は私立学校の闘いをテーマにしました。非常勤教員の急増とともに、私立学校のあり方がガラリと変わっているのが今の学校現場の実態です。例会では、短期雇用される非常勤教員の実態と、そのことで引き起こされる学校教育の変容が明らかにされました。報告者は前半は「大阪教育合同労働組合」、後半は「私学教育ユニオン」です。関東と関西ですが、同じような労働者の状態と運動があります。
 
 今回の例会でも、一四回例会の図書館司書と同じように、専門職が非正規雇にさせられている大きな矛盾が浮かび上がってきました。大椿さんが言われたようにその仕事をしたいと思ったら、「非正規しか選択の余地はなかった」というのが実態です。
 
 しかも、この非常勤職員・教員を組合員化して、ともに闘う労働組合が、当該部門にほとんど存在していません。「非正規労働者を組織しない労働組合が、労働組合を名乗っていいのか」という大椿さんの問いかけに既存の労働組合は応えなければならない時代になっているのです。
 
 同じ業種の非常勤職員は、境遇もそして闘い方も全国共通です。現に私学ユニオンの電話相談の案件を大阪教育合同にまわし、そこで闘いが起きています。そろそろ、既存の労働組合とは別個に、業種別職種別のユニオンが全国的に交流できるネットワークのようなものを、それぞれが構想しなければならない段階にきたように思われます。
 

   
大椿 裕子さん
清水 文美さん 木下 武男さん



   ◇更新(2020.11.20)

    

   

   

   

     


 
  労働法律旬報』に掲載!
◇『労働法律旬報』(2020年6月下旬号、1962号、発行日 2020年6月25日、旬報社、
本体2,000円+税)誌に掲載された第8回例会報告(2020年03月01日開催)全文が本サイトで
読めるようになりました。


  
(2020.11.20)(クリックして)
[特集]「業種別職種別ユニオン運動」研究会(第17回)      全文PDFでUP
   『労働法律旬報』(2020年6月下旬号、1962号、発行日 2020年6月25日に掲載)

 

私学教員の現状とユニオン運動の展開(後半)


 報告者  佐藤 学(私学教員ユニオン代表)
 コメント 今野晴貴(NPO法人「POSSE」代表)
 司 会 原田 仁希(東京公務公共一般労働組合・首都圏青年ユニオン委員長)
 まえがき:(後藤道夫)

 
 ◆まえがき:(後藤道夫)
 
 三月一日にひらかれた例会「私学教員の現状とユニオン運動の展開」の後半である(前半は本誌五月下旬号に掲載)。
 
 私立高校の生徒数シェアはここ一〇年ほど増加し、現在は三二%である。教員における非正規雇用の割合は公立よりもずっと高く、ともに有期雇用であるフルタイム型非正規教員(常勤講師)とパートタイム型非正規教員(非常勤講師)をあわせると四割になる。
 
 私学教員ユニオンの佐藤学さんの報告は、新自由主義による教育の民営化と労働者の処遇引き下げの大きな動向にふれながら、現在の非正規教員が直面する多面的な無権利状態を整理し、それに対抗する非正規主体の教員労働運動の前進とその意義を総括的に紹介・提示した。佐藤報告に続く五人の非常勤教員の発言は、非正規教員の雇用管理の殺伐とした実態を非常にリアルに伝えている。前半の報告者、大椿さんも加わった討論では、労働契約法の五年ルールの潜脱の実態とそれへの評価、職場での闘争力の形成、正規教員の労働運動との関係、教員の専門性と非正規雇用の矛盾に対する生徒・親のかかわりなどが活発に議論された。
 
 コロナ禍による学校の一斉休業は三月二日に始まる。文科省は公立の非正規教員には満額の休業補償を勧めたが、私立については弱い提示に止まり、無補償がひろがっていた。私学教員ユニオンは相談データをもとに、記者会見と文科省要請を行ない(二四日)、月末に満額補償を勧める文科省通知を引き出した。
 

 
佐藤 学さん
今野晴貴さん
 
原田 仁希さん 原田 仁希さん

   ◇更新(2020.11.20)

    

   

   

   











  §当日の模様




 


◇・と き:3月1日(日)午後1時30分〜5時
 ・ところ:渋谷勤労福祉会館第2洋室(東京都渋谷区神南 1-19-8 渋谷駅から徒歩8分)
 ・参加費:500円(研究会員は無料)


▽プログラム
 ①「私学教職員は労組法を使いまくれ!――クビを切られた私学非正規職員の闘い」
  報告者:大椿裕子(大阪教育合同労働組合前執行委員長)
 ②「私学業界の労働問題の実態と私学教員ユニオンの取り組み」
  報告者:佐藤学(私学教員ユニオン代表)
 ③ 私学教員ユニオン当事者報告 
 ④コメント(skype使用):今野晴貴(NPO法人POSSE代表。著書に『闘わなければ社会は壊れる: 〈対決と創造〉の労働・福祉運動論』(岩波書店)など多数。)
 
[司 会]:原田仁希(首都圏青年ユニオン委員長)
  

 開会のあいさつ:木下武男(研究会代表)


  






     ◆第8回例会の報告 その1 
   私学教職員は労組法を使いまくれ!――クビを切られた私学非正規職員の闘い

     
  [報告者] 大椿裕子(大阪教育合同労働組合前執行委員長)

〇はじめに(自己紹介)
大椿裕子(おおつばき ゆうこ)

1973年生まれ。1996年大学卒。いくつもの非正規労働を経て、2006年に兵庫県西宮市にある関西学院大学に障害学生支援コーディネーターとして就職。しかし上限4年の有期雇用を理由に、2010年3月末に雇い止め解雇に。大阪教育合同労働組合(教育合同)に加入し、主に労働委員会で闘うが全面棄却。その後、教育合同の専従として労働相談に従事。
2016年、教育合同執行委員長に就任。
2019年7月の参議院選挙に、社民党から全国比例代表として立候補し落選。現在、社民党全国連合常任幹事・社民党大阪府連合副代表・教育合同執行委員。

  

 ○関西学院大学障がい学生支援コーディネーター雇い止め解雇事件


 ・2006年 障がい学生支援コーディネーターとして関西学院大学に就職契約内容は1年ごとの更新で最長4年までの有期雇用 期限付き契約職員給料・ボーナスは正職員に準じるが退職金はなし          
 ⇒有期雇用であることに不安があったが、この分野の仕事はほぼ有期雇用だったため、この職種を選ぶなら有期雇用以外の選択肢はなかった。
 課長から「大椿さんたちには申し訳ないけれど、ウチの労働組合は非正規は入れないから」と言われた  
 ⇒ これがいかに差別的な状況であるか、その当時の私は理解できていなかった。
 ・2008年 3年目になり、他部署で雇用されている期限付き契約職員が、契約期間満了後も、嘱託職員として働き続けていることを知り、継続雇用の可能性を探るようになる。
 2008年の秋頃から、部長・課長に相談し、彼らも継続雇用に向け、数回、人事課と協議の場を持った。
 ・2009年 年明け、部長・課長から「もう出来ることはない」と早々と白旗をあげられ、労働組合へ相談に。2月、大阪教育合同労働組合に加入、団交が始まる。団交拒否を受け、大阪府労委に不当労働行為救済申立を行い団交を再開。
 ・2010年 団交を再開するも、3月末で予定通り雇い止め解雇に。4月1日入学式の日、正門前で就労闘争を実施。  2011年5月、大阪府労働委員会命令→棄却。中労委に再審査申立。
 ・2012年 2012年11月中労委命令→棄却 「契約終了に伴って雇い止めすることや、雇用形態の転換による継続雇用も行わないことは、職員の組合加入前から決まっていた法人の方針である」
 ・2013年 4月、改正労働契約法施行。無期労働契約への転換(労契法18条)・不合理な労働条件の禁止(労契法20条)などが盛り込まれた。

 ◇全労働者の約4割の非正規労働者を、労働組合から排除する労働組合は、「労働組合」と言えるのか?
 ◇なぜ、正規労働者と非正規労働者は一緒に闘えないと思うのか?
  
 例①グーグル                      
  2018年11月、幹部のセクハラ対応に抗議してストライキに突入。要求の中に、一時雇用のスタッフや業務委託先の待遇改善が含まれていた。
 例②映画「華氏119」/マイケル・ムーア監督 
  公立学校の教員や給食調理員・スクールバスの運転手たちが、組合執行部の生ぬるい妥結に業を煮やし、賃上げを求めストライキに突入するシーンがある。執行部は、教員の賃上げだけで事を収めようとしたが組合員は納得せずストライキを継続し、要求を勝ち取った。その後運動は、全国へと波及していった。
 ◇しかし、団結は容易なことではない。格差と差別を率直に語り合うところから、連帯できる道をさぐる。



   〇私学の特徴

 ①基本採用が少ない
 ②基本的に、契約期間上限2~3年の常勤講師・非常勤講師で採用
 ③本採用の可能性をチラつかせるが、採用されるのが極少数で、ほとんどは雇い止めになる
 ④その結果、雇い止めを繰り返し、数年ごとに職場を渡り歩くことになる
 ⑤常勤講師・非常勤講師の場合、非正規であるがゆえに、職場での関係性が深まらず、情報も入りにくい
 ⑥職場に労働組合があっても、常勤講師・非常勤講師を組織していない組合が多い
 ⑦本採用されれば、公立学校のような異動はないという安定はあるが、それよって、特定の人物が職場で権力を持つ土壌を作りやすい
 ⑧独特な教育方針、独自の人事・労務に対する認識を展開する理事が多く見られる


   〇私学労働争議の事例

 ◇学校法人A学園 A高等学校   争議時期 / 2013年      雇用形態 ・・・契約期間1年の非常勤講師(週4日勤務/16コマ)    
  問題・・・ ①年度途中での契約解除  
  解決方法 ・・・残りの契約期間の賃金を支払わせた 

 ◇学校法人B中学校高等学校  争議時期 / 2014~2015年   雇用形態・・・アルバイト(3ヶ月ごとの契約更新)図書館司書      
  賃金・・・800円/h 昇給なし 夏休み期間中無給 慰労金7~8万円/年                        
  問題・・・ ①2014年当時の最賃838円/h だったにもかかわらず、時給が800円/h ②これまでは休憩時間分の時給も支払われていたが、2014年7月から時給を850円/hに上げ、休憩時間分の賃金は支払わないことにするとの通知あり。実質的な賃下げに。③これまで3ヶ月ごとの更新だったが、2014年7月から雇用契約が変更になり、上限3年が盛り込まれた。(2013年4月改正労働契約法施行)                 
  解決方法・・・①未払い賃金を支払わせた。 ②雇い止め解雇撤回にはならず解決金で和解。
      

(以下、全文はPDFへ)





 



 ◇学校法人大阪国際学園 大阪国際大和田中学校  争議時期 / 2017年~2019年                    
  雇用形態・・・外国人の非常勤講師 (英会話担当)        
  問題・・・ ①2017年雇い止めの不安を抱え組合に加入 ②コマ数削減で収入減(当初は週5日勤務の20コマ⇒15コマ⇒12コマ) コマ数が減ったのに、社会保険に入るために、勤務日4日間を維持しなければいけず、効率が悪い ③非常勤講師のコマ数を減らしながら、ベネッセ・ベルリッツなどの民間会社に授業を委託。
 解決方法・・・ 団交で、2017年3月末での雇い止めは阻止、継続雇用を勝ち取る。しかし2018年、校長が突然授業見学を行い、再度、雇い止めの不安を感じる。団交を開き、これまで行ったことのない授業見学をなぜ突然行ったのかと質問すると、「授業力を評価するために実施するもの、生徒たちにより良い授業を提供するため」「本人を呼んで指導・助言をすることに使う」と発言した後、「非正規については、当然次年度の雇用に関する資料となる」「6年目はより慎重にならなければいけない」「無期雇用になるから」と発言し、2018年4月から実施される無期雇用転換に向け、雇い止めを検討していると判断。団交によって継続雇用は勝ち取ったが、コマ数減に。コマ数減を減らすために、授業とは別に、放課後、生徒が自由に参加できる英会話のクラスを用意させた。

 ◇学校法人天王寺学館 天王寺学館高等学校  争議時期 / 2018年~
  雇用形態・・・週2日・3日勤務の講師、再雇用問題を抱えている正規が組合に加入                       
  問題・・・①経営状況を理由に講師から非常勤講師への変更、のちの雇い止めを通告 ②残業代が1分単位で支払われず、15分単位で切り下げられていた
  解決方法…①2018年2月中旬に団交申入、2月27日に第1回団交・継続雇用する「辞められると困る」と回答したので、非常勤講師への変更・雇い止めは撤回に。2019年4月1日に無期雇用転換の申入を行い受理された。 ②労働基準監督署に申告し、是正勧告が出され、残業代が1分単位で支払われることになり過去2年分の未払残業代も支給された。
 
 ◇学校法人スバルが丘学園 神戸第一高等学校  争議時期 / 2019年~
  雇用形態・・・非常勤講師・講師・専任              問題・・・①部活動顧問等に伴う早出出勤、休日出勤残業に関して、公立学校出身の校長が、公立学校に適用される「給特法」を持ち出し、残業代を支払わない。②雇い止め解雇を通告したのちに撤回、その変更理由も伝えられない
  現在の状況…学内での団交を拒否し、現在府労委で係争中、4月に審問





  〇まとめ







大阪教育合同労働組合・・・1989年11月23日に結成。結成当時は、公立学校で働く教職員が中心。連合加入を決めた日教組と袂を分かち、本工主義ではなく、女性・未組織労働者・派遣パート・外国人労働者を組織する組合を目指して結成された。正規/非正規、公立/私学・大学・民間 、国籍の違いを超えて、教育現場で働く労働者なら、誰でも1人から加入できる労働組合。
とりわけ「正規と非正規が共に闘う労働組合」であることを、運動の主軸にしてきた。 現在では、私学・大学・民間の組合員が半数以上。正規組合員より、非正規組合員が増加傾向にある。  






 
 
  動画:大椿ゆうこ・やったろうじゃん!参議院選挙2019
   
     △画像をクリックしてください。YouTubeで観られます。

    
  動画:大椿ゆうこさんと共に!大椿さんにインタビュー 6.27経団連前(2019年06月28日)
   

    
   
   
△画像をクリックしてください。YouTubeで観られます。



    ◆大阪教育合同労働組合のご案内(ホームページ)
  
    △画像をクリックしてください。ホームページにアクセスできます。

    

 ◆第8回例会の報告 その2  
   私学業界の労働問題の実態と私学教員ユニオンの取り組み

     
   (左をクリックしてfacebookへ)

   
  [報告] 佐藤学(私学教員ユニオン代表)
   
    (左をクリックしてください)

     
   

   ◆私学教員ユニオンのご案内(ホームページ)


   (上をクリックするとホームページへ)

   
  
 
      
◆第8回例会での組合員の発言(写真はなし)と今野晴貴さんのskypeでのコメント
   30代の私学ユニオンさんの組合員(5人)から発言がありました。
     

  ▽画像はskypeで発信(今野さんは体調が悪く)。
 
    
              
    
   
      
   



 


編集人:飯島信吾
ブログ:ある編集者のブログ
企画・制作:インターネット事業団のホームページ
      現代労働組合研究会のホームページ
      インターネット事業団(本メールにご連絡ください)

開催
 2020年03月01日
更新 2020年03月05日
更新 2020年11月20日